遅ればせながら『イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき』を読了。長いこと積読にしつつ途中間をあけてしまうなど読むのに時間がかかってしまいましたが、読み終えると「もっと早くに読んでおくべき本だったなあ」と感じる名著でした。すでに読まれた方、また続編の『イノベーションへの解』も読んだという方も多いでしょう。
本書のテーマに関する詳しい話はまた後日に回すとして、現在の日本の状況で "破壊的イノベーション" に相当するものは何かなあと考えてみました。
破壊的イノベーションを妨げる要因が企業の価値判断基準(粗利何%以下の事業は選択肢に入らないとか)、主流顧客に対する事業がうまくいっているという点だとすると、逆に考えた場合は
・価値判断基準があいまい
・主流顧客に対する事業の収益性がそれほど高くない
場合にも破壊的イノベーションを実行する環境が整うという逆説もありえます。要は「切羽つまった企業は何かする」ということになります。(これは以前にとある知人の方が言っていた言葉です。)
そんな中で切羽詰って何かしちゃったもの...で思い浮かんだのは Tu-ka の骨伝導携帯電話。実際にそれが破壊的技術であるかどうかは過去の主流顧客の伸び率や今後の性能の指標などをグラフに記述するなどして判断する必要があるそうですが、有用であるけれども主流顧客のニーズはそこになさそうという点などから見て、破壊的イノベーションの匂いがします。
破壊的イノベーションを成功させるには、主流顧客のニーズをマーケティングしてそこに落とすのではなく、市場のあるところの規模に事業の規模を調和させるのが最適解とのことです。では、骨伝導携帯を必要とする市場はどこでしょう。果たして、僕のような 20 代の若者でしょうか。違うと思います。
新規入会者の会員の伸びが停滞してしまった携帯市場において、まだ潜在顧客が見込まれるセグメントがあるとすれば、高機能化してしまったことでそれを使いこなせないセグメント、つまり高齢者がそこに当たるでしょう。つまり、まさに書籍が述べている、「持続的イノベーションを追及して上位市場へ移行したことにより、破壊的イノベーションを落とし込む余地ができている」セグメントです。
そのセグメントに対して、骨伝導携帯は絶妙にマッチするように思います。骨伝導は聴力が衰え始めた高齢者にとって利益のある機能だからです。骨伝導の仕組みが、難聴の場合にも効果があるのか調べてみました。
驚くべきことに骨伝導はすべてにレベルにおいて効果があることが検証されています。勿論、前にお話しておりますように聴神経に障害がある場合は聞こえない場合があります。このことから一般に骨伝導(きくちゃん)は軽度難聴から中度難聴に非常に有効で聞こえます。ただし、高度難聴や神経系が原因の難聴でも聞こえるケースが報告されています
とあります。間違いないようです。
結論、Tu-ka は骨伝導携帯のターゲットを高齢者に絞り込んでマーケティングするべきです。なーんて大げさなことを言ってみるテスト。