『Amazon Hacks』の 6章 P.219 "Amaozon Web サービス - なぜ API を公開するのか" にちょっといい記述発見。
Amazon のような大きなサイトのほとんどは、スクリーン・スクラッピングに眉をひそめます。なぜなら、予期しない方法で貴重なサーバ資源を使用してしまうからです。しかし、このような開発者や彼らが連れてくる潜在的な訪問者たちと対決するのではなく、Amazon は、開発者たちの言語で話すことによって支援したのです。
(スクリーン・スクラッピング(※) - Screen Scraping というのは、HTML を解析して必要な情報を引っこ抜いて自動化したり別のコンテンツに作り変えたりする手法のこと。RSS がないサイトの RSS を作ったりするときなどによく使われます。)
ご存知の通り Amazon は Web サービス API により、Amazon の持つ膨大な商品データベースや彼らの強みである決済システム、それからリストマニアやウィッシュリストといったユニークなサービスにいたるすべてをデベロッパに開放したわけですが、その本質とは一体何かという点で、上記の記述は非常に参考になります。
昨年 Amazon エバンジェリストの Jeff Barr 氏の講演を聞いたときの感想として
Amazon.com のそれは、あくまで問題解決の一手であり、パートナーのニーズに応えるためのソリューションだったんだなあと。そしてまた、新しいテクノロジの採用だったにも関わらず、それがその問題解決のための最良の一手だったという点。
なんてことを思ったのですが、そのマイナスをゼロにするソリューションではなく、マイナスをプラスに転換してしまうソリューションだったというのが、すごいと。Screen Scraping などサイトにとって負の面が強いものに対する対策は、通常制限することに頭がいきがちですが、逆にそれを味方につけてしまってサイトパワーにしてしまうという考え方はいろんなところに応用が効きそうです。
ちなみに、Amazon API 開放の結果どうなったかといった話については、一年前の記事ですが、Kotaro Yamagishi's bJournal 'やっぱりAmazonには誰も勝てない' あたりを読むと良いです。
※ 追記: 書籍の引用箇所にはスクラッピングとありますが、scraping はカタカナにするとスクレイピングと言う方が一般的なんだと連絡をいただきました。書籍の中でもスクレイピングと訳しているところもあります。複数人で訳したみたいなので、人によって解釈が違ってるっぽいですね。