会社の知人にSite Tracksというウェブのアクセス解析ツールが便利そうだと教えてもらった。早速特徴紹介を見てみるとなるほど、確かに便利そうだ。Windowsクライアントとして動作するツールで、グラフ出力や数値レポートなどを単に表示するだけのありがちなものではなく、ユーザの動きを直感的に把握できるような洗練されたインタフェースが用意されている。
また、分析内容も非常に多岐に渡る。サイト上の各リンクのクリック率、ユーザ単位の導線、一人当たりの滞在時間、サーチエンジンのキーワード、コンテンツ毎のアクセス数など、さまざまな視点でサイトを分析できるようになっている。
評価版をダウンロードすることができたので試しにに導入してみた。WindowsXPにSite Tracksをインストールした。導入はかなり平易で、特に面倒な設定などは必要ないところが嬉しい。
実際の解析は、ウェブサーバから手元のクライアントにアクセス・ログをダウンロードして行う形になっている。FTPで転送する、ローカルのファイルを参照するという二つの方法があるようだ。今回はサーバ側でログのディレクトリをSambaで共有設定を行って、そこからダイレクトに読み込ませた。ログは Common Log Format になっていれば良いようなので、一般的なサーバであれば特に問題なく利用できそうだ。今回は Apache 1.3 のログを解析させた。
触ってみてまず思ったのは、デザインがとてもポップなこと。この手のソフトはデザインには無頓着というか、無機質なものが多かったりするのだがSite Tracksはデザインにとても力を入れている印象を受ける。解析対象のサイト構成やユーザビリティ向上、SEOをプランニングする人たちというのはクリエイティブな人が多いだろうし、そういった人たちの心を掴むという意味でとても効果的なんではないだろうか。触っていて楽しいし。
解析内容の参照の仕方だが、ツールの謳い文句にあるようにとても直感的。解析結果をいかに見やすく、理解しやすくするかというところに力を注いでいる印象を受ける。特別な知識がなくても使えるようになっていて、システム屋が導入の最初だけちょこっと面倒を見て、あとは各人任せでどんどん活用してくといった場面が想定できる。
表面的な部分ももちろん、中身の方も、「こんなことも分かるんだな」と感心させられる項目も多い。ここ最近いろいろな雑誌で、ユーザの導線分析を行った結果収益が何倍になったとかいう記事をよく目にする。そこでキーワードになるのは、やはりユーザ一人に注目した導線(ユーザが自サイトの中をどう遷移していくか)分析である。Site Tracks では「アクセス経路の解析」という項目があって、そこで導線分析が可能になっている。
べたぼめになったが、気になった点もある。一つはログをリモートのサーバからダウンロードしなければならない点。僕のサーバのように日のアクセスが数百程度のものであればまったく問題がないのだろうが、日に数百万〜数千万あるようなサーバだとログのサイズがギガ単位になるし、それらを毎回転送するのかという話になると思う。何かその手のソリューションはあるのかな? なお、解析対象のログは複数指定することができるので負荷分散などでログが分散していても、それは問題なさそう。
それから、いくつかの解析結果はサーバ側、あるいはコンテンツ側で対応しなければ採取できないという点。たとえばユーザ一人一人を特定するためにサイト側でCookieを発行するようにする必要がある項目、あるいはリファラをログに記録するよう設定しないと解析できない項目などが挙げられる。まあこれは別に欠点というわけではなく、そういった情報が知りたかったら対応してねってだけの話だろうな。
Site Tracksのライセンスは1マシンあたり85,000円。これを高いと見るか安いと見るかはサイトの規模にもよるだろうけど、個人的にはかなり安いと思う。ある程度大規模なサイトになってくると、先に挙げたログの問題などがあるだろうし、購入には慎重にならざるを得ないか。個人が買うにはちょっと高いかもだが、そもそも個人レベルのサイトにこんな解析ツールは要らないだろうし、ウェブサーバのログを自由に参照できる環境にある個人というのもある程度限られるから得に問題はなさそう。
総括して、利用価値はかなり高いだろうというのが僕の感想だ。
# あくまで試用版をちょこっと使ったみただけの評価ですが。
※追記: ログのインポートは、zip や gzip で圧縮したものも直接指定することができた。容量の問題もあまりないかもしれない。